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「高校生が夢を見つけ、実現へ動き出せる場所を」関西唯一のAO入試専門塾を作った京大生起業家の情熱とは

2017/05/23 14:38 公開
YoY

今回は京都大学経済学部の学生でありながら、関西唯一のAO入試・推薦入試専門塾aoiの経営者でもある福井悠紀さんのお話です。

就職活動の場面などで「夢を語る」ことを求められたりしますが、案外自分の夢なんて考えたこともないし、いざ夢について語ろうとしても「意識たっか(笑)」という言葉で流されてしまう、なんてことは今の世の中よくあることです。
そんな中で高校生たちに、関西唯一のAO推薦入試専門塾として、「自分の夢を考え、実現を目指す場所」を作ってきた2人の経営者、染谷・福井コンビ。

その1人福井さんと、aoiで講師として働く河守さんに、aoiのこと、2人のことを語ってもらいました。

▼写真左が福井悠紀さん aoi 副代表・経済学部4回生 ▼写真右が河守晃芳さん aoi 小論文責任者・経済学部3回生

京大生が経営する「関西初」の塾

―京大に在籍していながら塾経営をされているんですよね。ただの塾ではなさそうですが……
関西で初めてAO入試と推薦入試を専門にした塾です。2016年3月に立ち上げました。

AO入試や推薦入試の対策をする塾自体は関西にもあるんです。しかし、それらは大手予備校の系列であったり、コースの一つとしてAO入試対策コースが設けられているという形なので、aoiは専門性を武器に勝負しています。

AO入試は、大学側が求めている学生像と、出願者の人物像が合致しているのかを判断し、合否を決める入試制度。当然、一般入試とは全く違う指導が必要になります。
―関西初のAO推薦の専門塾! 一体どんな指導がされているんでしょう?
僕たちの塾では、まず、自分の価値観に合った「夢」を見つけてもらいます。

そこから、将来やりたいことのためにはこういう職業に就く必要がある。そのためには大学で何を学ばなければいけないか、ということを逆算していく感じです。

だから、僕たちとしては、塾に来てくれた高校生たちに、「偏差値が高いから」という理由だけで大学を決めるんじゃなくて、本当に自分が学びたいものが何で、なりたいものが何で、っていう基準で考えて選んで欲しい。

高校の時点で将来の方向性を決断するのは勇気がいると思いますが、真剣に将来を考えて行動することはすごく大切。そのことが、結果的に大学入試の評価につながるという考え方です。

ただ受からせるだけじゃない


面接や小論文の対策も、表面的なテクニックは教えません。

自分がどういう人間かをわかってもらうために、面接でどのような言い方をすればいいのか。
論理的思考力、課題解決能力を持っていることを示すために、小論文ではどのような構成で書くのか。
考えながら実践してもらいます。
ーAO入試のあるべき姿、って感じがします。
大学側の欲しい人物と、生徒の人物像がマッチする、というのがAO入試の大前提です。

だから僕たちの塾では、志望理由書で実績を盛ったり、面接で思ってもいないことを言わせたりはしません。嘘をついて受かるとそれはミスマッチになって、結果的に大学も受験生も幸せにならないからです。

やろうと思えば、「無理やり受からせる」ことができてしまうのが、面接時間の短い現状の日本のAO入試の問題なんですけれど。

安心して夢を語れる場所を

―でも高校生にとって、「なりたい自分」とか「夢」ってなかなか見つからないですよね。
最初から「やりたいことがあるからAO入試を受ける」という人は少ないです。
「あまりやりたいことも分からないし、とりあえず親に言われたから来た」という感じの生徒が多かったですね。
―その子たちはaoiに通っていく中でどういう風に変わっていくんでしょう。
授業が進むにつれて、自分で情報を取ってきて、「自分が本当にやりたいことって何なんだろう」というのを考えるのが楽しくなってくる子が多かったですね。

「やりたいことはこれかもしれない」と思ったことを実践してみて、「やっぱり違った」と修正して、っていうサイクルを、塾にいる間に自分で回すことができるようになったと思います。
自分の将来を決断するのに適切な情報を取ってくる力と自分で考える力を身につけてくれたかな、と。この能力があれば、単なる夢で終わらないようにできると思います。
ーそういうことを教えてくれる場って、なかなかないかもしれません。
高校生だと特に、「こんな風になりたいんだ!」って同級生に話しても「意識たっか(笑)」「なんか寒…」「何言っちゃってんの」みたいになることが多いです。

でも、教室を構えて、そこに人を集めて皆で将来について考えることで、「ここだったら自分のやりたいことを素直に言っても馬鹿にされないし、逆にみんなが応援してくれる」っていう環境を作ることができました。

―「生き方」みたいな深いところを考えさせる塾なわけですね。
(福井)だからこそ指導者として責任を持たなければな、とも感じていますが。

(河守)印象的だったのが、「うちの子が明るくなって良かったです」とか、「中身が変わった気がします」と親御さんから言っていただけたことです。
塾を通じて人として成長してくれたら感慨深いものです。

最初はAO入試に偏見を持っていた

―代表の染谷さんとはどうやって出会ったんですか?
友人からの紹介です。「小論文を指導できる大学生」というすごく狭い条件で人を探している人がいるから一度会ってみて、と紹介されました。

当時の僕は、AO入試は学力試験を課さないこともあり、「口が上手い人が通る入試なんだろうな」という偏見を持っていました。だから正直、断るつもりでいたんです。

だけど、染谷自身がAO入試合格者で、AO入試塾の常識を変えるんだという熱意を持ち、口先だけでなく有言実行しているのを知って、AO入試に対しての考え方が変わりました。

彼のようなAO入試合格者を増やすことで、世間のAO入試に対するイメージを少しでも変えられたらいいな、と。それで、彼の塾で小論文の担当としてバイトをすることになったんです。
―バイトからなぜ経営する側に回ったんですか?
バイトとしてやってみると、生徒たちはやる気があり、言われたことに対するレスポンスも早く、課題もしっかりとやってくれる。

この子たちを応援できるのなら、もっと深く関わりたいなと思ったからですね。

特に何かに打ち込むわけでもなく、でもやりたいこともないっていう状態で大学生活を2年間過ごしてしまったという自分の反省もありました。
やりたいことを決めずに大学に入って後悔するよりは、自分のやりたいことをしっかり固めて、何か打ち込むものをはっきりさせてから入試に臨む方がいいのではないか、と。

AO入試は、ちゃんと正しくやりさえすればすごく面白いと思ったんです。

真逆だからこその最高のコンビ

▼写真左が代表の染谷さん,右が福井さん

―そこから染谷さんと2人での経営が始まったわけですね。
完全に性格が反対だったので、逆にこのコンビだったらやっていけるなという確信がありました。

生徒をモチベートして、ビジョンに向かって目標を完全に達成していくのは染谷、細かい作業とかお金のことは僕というように役割分担がしっかりできていたので。不安というよりは、よし頑張ろうという感じでしたね。

その時点で生徒は充分集まっている状況で給料も発生していたので、バイトをやめる踏ん切りもついたし、あまりマイナス面の考えはなかったです。
―染谷さんと福井さんって、どんなコンビなんですか?
正反対なので意見が対立することは多いです。彼はゴリゴリ行こうというタイプ、僕はリスクを考えるタイプなので。
お互いの言い分もわかるので、議論しながら中間地点に落ち着かせるということが多いですね。
―河守さんからは2人はどう見えますか?
やっぱり僕は2人とも知っていて2人の意見を聞いているので、何とか中間点を見つけてあげたいなと思います。

福井は染谷のことを「やりすぎだ」とか「意識が先に行き過ぎて今のことを見えてないんじゃないか」ということを言うんですけれど、逆に染谷は「ほんとに現実的過ぎて、新規事業やりたいのに、今のことばっかり」みたいな。本当に正反対すぎる(苦笑)

でも、だからこそいいコンビだと思います。染谷だけだとガンガン進む代わりに中身がなくなってしまう。でも福井がいるおかげですべてに中身が入っていくというか、この塾としての中身を形作っているのは彼なんです。

二人は見ていてすごく面白いです。染谷が「これやりたい!」と言って、福井が「まあまあ」となだめている感じで。
ー真逆だからこそバランスのとれた、まさに最高のコンビという感じがひしひし伝わってきますね。

社会で活躍する人を輩出して、aoi塾で、AO入試を変えていく


―この先aoiで何をやっていきたいですか?
AO入試のイメージをよりよくしていきたいですね。AO入試やその対策塾に対しては、マイナスイメージを持っている方が少なくありません。

2020年の大学入試改革に向けて、AO入試の形式は変化していくと思います。しかし、AO入試で評価しようとしている、学んだことを自分の人生や社会と結びつけて考えることというのは、これから必要な能力だと思っています。世間からのAO入試への認識が変わって行くように発信し、本質的な指導を行い、活躍する塾生を送り出していきたいです。

福井さんの野望


―実際にやってみて、学生のうちに会社を経営するということについてどう思いますか?
学生のうちから、「対価を頂いて責任を持って価値を提供する」ということを小さい規模ながらも経験できているので、経営に関われて良かったです。

ビジネスの勉強はしていたつもりだったのですが、実践を通じて学ぶことは多いです。始める前は経営というとスマートなイメージを持っていたのですが、実際の仕事は泥臭いことの方が多いですね。

―今までのお話を聞いて、本当にやりたいことを突き詰めることが福井さんやaoiにとって一番大切な芯になるんだろうと感じました。
福井さんにとって人生レベルで本当にやりたいことって何でしょう?

世の中に大きな影響を与えられる規模の、会社経営がしたいです。

僕は元々やりたいことがすごく明確にあるわけじゃ無かったのですが、実際に塾の仕事をする中で、描いたビジョンが実現するように行動して、その反応が目に見える形で返ってくるということにワクワクすることに気づきました。それが大きくなって、世の中に大きな作用を及ぼせたらな、と思っています。

経営をすること自体が夢というよりは、大きな会社を経営するに足る能力や思考力を身につけた人格者になりたい、という方が近いかもしれません。

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編集後記

静かに話す中に情熱が滲む、THE 経営者。

正直に言って、aoiに出会えた高校生達も、最高のパートナーに巡り合えたお二人も羨ましい。
人生において自分が輝く場所に出会う縁を大切にして生きたい、そう思わせて頂いたインタビューでした。

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